いかりや長介さんが亡くなられてしまった。
いま、どんなにエラい政治家、文化人、財界人が亡くなられたとしても、彼ほど多くの人々から惜しまれることはないだろう。
ただただ、合掌である。

筆者の長さんにまつわる記憶は、さすがにビートルズ公演の前座出演ではなく、「全員集合」が始まる少し前の、「いい湯だな」「ミヨちゃん」「ドリフのズンドコ節」のヒットあたりから始まっている。
もともとは、ジャズ系のバンドだったのに、あまり演奏がうまくなかった(※)ために、お笑いで勝負するようになったザ・ドリフターズ
(※彼の著書「だめだこりゃ」によれば、荒井注などはキーボードをまるで弾けなかったそうである。志村けんに至っては、ボーヤ上がりなので最初からパートなし。)
そのグループにおいて長年まとめ役をつとめ、文字通り「家長」的役割を果たしてきた長さん。
近年では演技にも開眼、和製モーガン・フリーマンともいうべき、シブい味わいある演技を見せていた。
もうひとりの長さんこと長島茂雄氏と並んで「日本の父」であり続けて来た、いかりやさん。
あなたの多くの「息子」たちのひとりとして、最後にお礼を言います。
長い間、いっぱいの笑いをありがとう。